まもなく出るという a-blog cms 2.0 を使ってみた件(前編)
a-blog cms Advent Calendar 2013 - Adventar への寄稿。
さて、12月。もう年末でみんな大忙しだと思う。私もそうなのですが。
そんな中、間もなくa-blog cms の新バージョン2.0が出るという。
一応パートナーの末席で紅茶をすすり(コーヒーが飲めないので)ながらまるで空気のように気配を消してこっそりα版、β版~RC版へといじっている根暗男の私が、勝手ながらそんな新バージョンを使ってみた雑感を書きなぐっておこうと思う。
これから使ってみようと思っている方、今までの旧バージョンを使っている方、両方に伝わるように、a-blog cmsそのものの説明も交えながら書くので、一寸仕事の手を休めて、紅茶でも用意してからのんびり読んでくれるといいと思うよ。
コーヒーは遠慮しておくよ。プログラマってやつはどうしてこんな無粋な泥水が好きなんだ?
(注:引用です。僕が言ってるんじゃありません)
そして何より、諸事情によりこの説明を書いてるブログそのものがa-blog cmsではなく登録したばかりの「はてなブログ」であることはすっかりスルーしてもらえると幸いである。
では、はじめよう。
a-blog cms とは何か
とりあえず使った事無い、初めて聞いたなんて人で詳しく知りたい人は公式サイトからどうぞ。
ここでは名古屋のホームページ制作会社 アップルップルが開発・配布しているCMSと知っていただければ。あ、ついでに中国地方だと広島のオレンジシステムって会社がパートナーやってるから、そこに相談したらいいんじゃないかな。とだけ(ry
a-blog cms のいいところ
「Web制作者のためのCMS」とa-blog cmsのサイトのヘッダとかに書かれているんだけど、これは本当にそうだなと思います。
CMSと聞くと、管理用のページからテーマを入れてHTMLのパーツとかCSSとかを設定したりして・・・というイメージがあるかもしれませんが、a-blog cmsの場合は管理ページで指定するテーマはフォルダ名(とファイル名)だけだし、HTMLやCSSを入力する場面はあまりありません。
FTPとおさらばしてブラウザでサイト構築ができちゃうというタイプのCMSをイメージしていると、ちょっと難しく感じるでしょう。サイト制作にFTPは必須だし、HTMLとCSSの知識も必須で、・・・だって某WPみたいにそこらへんにテーマが落ちてたりしないから。
「Web制作者のためのCMS」だもん。でも、それだからこそ良い部分というのが多々あるんです。
いろんな「いいとこ」は人によって違ってくるかもしれないのですが、私視点であげてきます。
まず、テーマがほぼHTMLのまま。これはいくつか関連して利点があります。
例えば既存の静的サイトがあって、それをCMS化しようという場合など a-blog cmsをセットアップしてテーマフォルダに既存のサイトのコンテンツをそのまま入れて、テーマを指定してやるだけでそのまま表示されます。参考:静的サイトからの導入
そこから、記事のページやら問い合わせフォームやらをあとから機能追加していけばいいのです。
HTMLそのままなのでデザインの自由度も広いですし、制作ソフトも選びません。
それから自由に設定できるカスタムフィールド。
これはほんとに自由度高いです。しかも、入力フォーム部分のデザインも自由にできます。Web制作する人はお客さんに入力してもらうためのフォームをデザインして提供し、お客さんは入力しやすいUIで記事を入力できます。
まだいろいろあるけど、もうひとつ。私みたいなプログラムを書く側のものからすると、テンプレートに「プログラムが書けない」のは利点です。
CMSとはいえテンプレートの中にプログラムの断片を書くタイプのものだと、書き間違えてエラーが出てしまって画面が総崩れみたいな状態がありますが、a-blog cmsだとそういうことがほぼ無いです。a-blog cmsはPHP製ですがテンプレートにはPHPのコードは書けません。
デザイナさんと共同作業とかになると、どうしてもそういうトラブルがあるので、システム側でそこを切り分けできているのはうれしいところです。
2.0の新機能
さて、そんな a-blog cms の新バージョンから、個人的に注目の新機能をチョイスしてレビューしときます。
フォームの動的生成
フォームが動的に生成できるようになった。
といってもさっきも書いたように a-blog cmsは元々フォームを自由な形式で作成できました。
ごく普通にフォームタグを書いて、inputなんたらを書いて、テンプレートとして適用するだけで、それがそのままフォームとして動くという機能があるのです。
動作のために追記するのは、「これが必要な項目ですよ」と知らせるための数行だけでした。
今回はそれに加えて、普通のエントリーの編集画面で動的にフォームそのものを生成する機能が追加されています。
言葉じゃわかりにくいので、実際の動作を録画してみた。
バージョン管理
いわゆる「バージョン管理」の機能が追加された。というと、なんだか編集した履歴を残す機能のよう聞こえるが、(もちろんそういう機能なんだけども)a-blog cmsのバージョン管理は「将来表示予定の内容をあらかじめ用意しておく」という未来のバージョンの機能があって、そっちが有用だったりする。
未来のバージョンとはなにかというと、たとえば新規の記事では作成して保存するときに、今までも(そして一般的なブログには)「下書き」として保存する機能があって、プレビューしたり、推敲したりして、「公開」する手続きをしていると思う。
しかし、これがいったん公開した後の記事となると「下書き」とか「非公開」の状態にして編集するなどしないと記事は公開されたまま、編集途中で保存するとそれも公開されたまま・・・となってしまう。そこをカバーできる機能が未来のバージョン。
編集して保存するときに「未来のバージョンとして保存」を選ぶだけで、現状の公開記事はそのままに今編集した記事も新しいバージョンの記事として、ログインしていればプレビュー可能な状態で保存されている。そしてもちろんいつでもその記事を公開状態に切り替えることができる機能だ。
もちろん本来のバージョン管理としての「あ、今の間違い!前の状態に戻して!」というのも簡単に切り替えれる。
管理ページの大幅なデザイン変更
実はa-blog cmsは(私の知る限り)最初のメジャーバージョン以来管理ページのデザインはほとんど同じまま来ている。
理由の一つとして管理ページもまた、他の公開ページと同じようなテンプレートの組み合わせで出来ているので、管理ページ自体を普通のページ同様にカスタマイズ可能になっていることがあげられる。
これは制作会社がクライアントにカスタマイズされた管理ページを含めて納品するという仕事上のモデルを想定すると、非常に有用な機能だ。
・・・なのだけど、すでにa-blog cmsを使用しているサイトで単純にバージョンアップしようとしたときに、管理ページのテンプレート構成が大きく変更されてしまうと、そこをカスタマイズしているサイトが簡単にバージョンアップできなくなってしまうという諸刃の剣。
今回はそこに思い切ってメスを入れている。そして、さすがに思い切っただけのことはあって、かなり使いやすくなっている。
今まで上部と下部に配されていたグローバルメニューがサイドメニューにまとめられていて各機能にアクセスしやすい。
マルチブログ構成のサイトでは左上のブログ名の表示部分から別のブログにもの簡単に切り替えられる。
カテゴリ一覧で順番を入れ替えるのもドラッグするだけで適用できる・・・などなど。
と、書いていて長くなったので、2日書く事にしたので今日はここまで。続きは明日。